年齢関係なく知的能力は成長する

このところイベント自粛もあり外出する機会が減り、運動不足も気になるところです。

自宅でのテレビやスマホ時間・読書時間が以前より増加傾向にあります。特に小さな文字が見づらい、よくつまづく、忘れ物が多くなる、複雑なことを理解するのに時間がかかる、だとか年齢を重ねると老化現象をありとあらゆる場面で実感してしまいます。最近では働き盛りの年代で発症する若年性認知症も少なくないそうです。

アルツクリニック東京の新井院長によると、「アルツハイマー型の若年性認知症は特に進行が速く、重症化しやすい。」と警告されてます。

その原因として、糖尿病、高血圧、脂質異常症は発症リスクを高めるそうで、特に糖尿病になると、アルツハイマー病になる確率が倍増するとのこと。こうした生活習慣病の予防・改善は認知症予防にもつながるそうです。

そのためには、日頃の生活習慣を見直し、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけることが大事のようです。

私も自分事として、まず意識改善から行い予防医学の大切さを家族や周りの方々にも発信して参りたいと思います。

そこで、まずは人間の知的機能について調べてみました。

知的機能流動性知能結晶性知能に分類され、流動性知能は生まれつき備わった知的能力。新たなことを習得し、環境に適応するために必要な能力で、20代でピークに達し加齢とともに低下すると言われているそうです。

一方の結晶性知能は、経験や教育などを通して、蓄積されていく能力で、加齢とともに増大していく可能性を持っているのだそうです。

私達が自覚する能力の低下の多くは、流動性知能ということなんですね。

大切なのは、これらの知能は相互に影響しあうということです。

いくら生まれつき良い流動性知能を持っていても、その知能を発達させる環境がなければ経験豊かにはならず、結晶性知能の発達も促しにくいということです。

「かわいい子には旅をさせよ」という言葉がありますが、流動性知能が発達段階にある時期に様々な学習や経験を積むと、その後の結晶性知能の発達にもつながるというわけです。

日本全国の地図を完成させた元商人の伊能忠敬は55歳から17年費やして測量を完了したそうです。商人時代に困難を乗り越える様々な術を身につけていたのでしょう。

人生100年時代、一見畑違いと思うような分野でも、今まで獲得した多くの引き出しを開けて新たな経験を積むきっかけも大切なのかもしれません。

そう考えると「成熟した大人も旅をしてみよ」という発想はこれからの時代を若々しく楽しく生きる人生の糧となることでしょう。